オンライン申請と窓口申請の違いについて

特殊車両通行許可申請を行うには国土交通省から提供されているシステムを使った「オンライン申請」と国道事務所や都道府県庁、市区町村へ直接申請書を持参して申請する「窓口申請」があります。

オンライン申請について

「オンライン申請」とは、国土交通省から提供されているシステムを使った申請方法で、インターネットを利用して、特殊車両通行許可申請の「申請」、「受付」、「許可」をおこなうものです。

※「オンライン申請」のシステムを導入しているのは現在、国道事務所のみとなっており、都道府県庁と市区町村はシステムを導入していない為、「オンライン申請」をおこなうことはできません。

1.オンライン申請の仕組み

「オンライン申請」とは、自宅やオフィスに設置しているパソコンと行政をインターネットで接続し、手続きを行う申請方法です。

【主な流れ】

①申請データの作成は国土交通省から提供されているシステムである「申請支援システム」を利用します。
http://www.tokusya.ktr.mlit.go.jp/PR/download/index.html

こちらから「特殊車両通行許可オンライン申請システム」のダウンロードができます。

②申請者がパソコンから送信した申請データは受付システムで受付けられ、申請者の選んだ申請窓口(各国道事務所)に転送され、審査が行われます。

③許可証の取得についても、自宅やオフィスに設置しているパソコンを使用しインターネットを経由して取得(ダウンロード)することができます。

「オンライン申請」では、申請窓口に出向くことなく自宅やオフィスで「申請」、「受付」、「許可証」の受取りが出来るということです。

2.オンライン申請のメリット

「オンライン申請」の場合、主に次のようなメリットがあります。

①「個別審査」がない場合は、審査期間が短縮されます。

※「個別審査」とは、通行しようとしている道路に対し申請車両が物理的に通れるかどうかを各道路管理者が精度の高い検討を申請ごとに行って許可の可否を決定する審査方法のことです。

「個別審査」が発生する申請の場合、各道路管理者が申請ごとに通行可能か否かを判断する為、審査期間は非常に長くなります。

②都道府県庁や市区町村の窓口に出向くことなく、自宅やオフィスで申請手続きが行えます。

③申請データを画面の案内に従って作成することができるため、手書きで申請書類を作成する必要がありません。

また、2回目以降の申請や変更・更新申請の申請書作成時には、過去の申請データが利用できるため、申請書の作成が簡単になります。

④特殊車両通行許可システムに反映されている道路であれば事前に通行条件を確認できます。

⑤「特殊車両通行許可オンライン申請」に必要な申請システムは、国土交通省のホームページから無料でダウンロードができ、パソコンさえあればどなたでも無料で利用が可能です。(※申請の際は、申請手数料が発生し、納入告知書が国道事務所から郵送で送られてきますので各金融機関で支払うことになります。)
http://www.tokusya.ktr.mlit.go.jp/PR/index.html

こちらから「特殊車両通行許可オンライン申請システム」のダウンロードができます。また、特車システムの使用マニュアルもダウンロードできます。

⑥原則、24時間いつでも申請書の送信が可能です。

※システムメンテナス中等、例外的に申請できない場合があります。

⑦出発地や目的地、申請者の住所等に関係なく好きな国道事務所に申請できます。

3.オンライン申請の注意点

①「オンライン申請」を受付けているのは特車システムを導入している国道事務所のみとなっており、特車システムが導入されていない都道府県庁や市区町村は「オンライン申請」の受付の対象外となっています。

このため、「オンライン申請」を行うには必ず申請する通行経路内に国道事務所が直接管理している国道が含まれていることが条件となります。

つまり、出発地から目的地まで県道と市道のみで通行出来てしまい、通行経路内に国道事務所が直接管理している国道が含まれていない場合は、「オンライン申請」が出来ないということになります。なお、都道府県管理の国道もあるので申請の際は注意が必要です。

②「新規格車」(増トン車)は、原則「オンライン申請」はできません。まず、特殊車両通行許可は、主に「一般的制限値」といわれる次の数値を車両の諸元が超えていることが必要になります。

・幅 250cm
・高さ 380cm(高さ指定道路のみ通行時 410cm)
・長さ 12m
・総重量 20t(重さ指定道路のみ通行時 25t)
・最小回転半径 12m

これらの数値に対して「新規格車」は、幅・高さ・長さが超えることはなく、フル積載時の総重量だけ20t~25tの間で「一般的制限値」を超えるように設計されています。

積荷がある時に総重量が20tを超えると特殊車両通行許可が必要となるわけですが(積み荷があっても総重量が20tを超えなければ特殊車両通行許可は不要です。)、国道事務所が管理している国道は、ほとんどが「重さ指定道路」となっており、「重さ指定道路」の場合は総重量25tまでなら特殊車両通行許可は不要で通行できることになっています。

よって、「重さ指定道路」となっている国道は特殊車両通行許可が無くても通行できるため、国道事務所への許可申請自体が不要となり、必然的に「オンライン申請」が出来ないということになります(オンライン申請は国道事務所だけが導入している為)。

つまり、「重さ指定道路」である国道を通行する総重量が25tまでの「新規格車等」の車両は国道事務所の審査対象外となる為、唯一「オンライン申請」を導入している国道事務所に申請することが出来ない。ということになります。

なお、国道等の「重さ指定道路」だけの通行で出発地から目的地へ到着出来ることは稀なケースで、「重さ指定道路」ではない都道府県道や市町村道を通行する場合は当然特殊車両通行許可が必要となり、都道府県庁や市区町村への「窓口申請」をすることが基本となるわけです。

例外として、国道事務所が管理している国道でも重さ指定の無い道路が稀にあります。総重量が20tを超えてここを通行するのであればオンライン申請は可能です。

また、積荷が大きい為、荷台からはみ出してしまい、幅、高さ、長さのいずれかで「一般的制限値」を超えてしまった場合は、総重量が20t以下でも特殊車両通行許可が必要となります(この場合は新規格車ではなく一般トラックでの申請区分となります。また、別途警察の制限外積載の許可が必要になる場合があります)。

※高さ指定道路とは
「高さ指定道路」とは道路管理者が道路の構造の保全および交通の危険防止上支障がないと認めて指定した道路であり、「高さの一般的制限値」を4.1mとする道路のことです。

高さ指定道路を示す標識

※重さ指定道路とは
高速自動車国道または道路管理者が道路の構造の保全および交通の危険防止上支障がないと認めて指定した道路であり、「総重量の一般的制限値」を車両の長さおよび軸重に応じて最大25tとする道路のことです。(幅、長さ、高さの最高限度は一般的制限値と同じです。)

【総重量】

①20t 最遠軸距が5.5m未満

②22t 最遠軸距が5.5m以上7m未満で、貨物が積載されていない状態で長さが9m以上の場合。(9m未満は20t)

③25t 最遠軸距が7m以上で、貨物が積載されていない状態で長さが11m以上の場合。(9m未満20t、9m~11mは22t)

重さ指定道路を示す標識

窓口申請について

「窓口申請」とは、申請者が直接国道事務所や都道府県庁、市区町村の役所へ申請書を持参して特殊車両通行許可申請を行う方法です。

主に出発地と目的地が近すぎて国道事務所直轄の国道を経由することが出来ない場合や、「新規格車等」で国道等の「重さ指定道路」を通行することにより「オンライン申請」が出来ない場合に「窓口申請」となります。(もちろんオンライン申請出来る申請を窓口申請することは可能です。)

1.窓口申請の注意点

①申請する窓口により申請方法にローカルルールが存在します。
一番よくあるのが用意する申請書の部数や順番等です。

例えば、正本1部・副本1部・車載用(申請台数分)・協議用(協議箇所分)を決められた順番で申請者が用意しなければならない役所もあれば正本1部でよい役所もあります。

他には、申請書に法人の代表印と角印の両方の捺印を求められたりする場合等もあります。

②「オンライン申請」と違い「窓口申請」では添付書類に違いがあり期限の切れていない車検証のコピーや「特車システム」を利用して作成した申請書のデータをCD等の記録媒体に保存し提出する必要があります。

③申請先の窓口の管轄する道路を通行していなければ申請出来ません。

例えば、A県道とB県道を通行している場合、申請先はA県庁とB県庁となり、関係の無いC県庁に申請することは出来ません。

④通行経路が2つ以上の道路管理者の管理する道路に跨る場合、「上級行政機関」である都道府県庁(政令指定都市)に申請すれば他の道路管理者が管理する道路(国道、都道府県道、市町村道)についても申請の審査と個別審査の「協議」を行い、許可又は不許可の判断をすることができます。これを「一括申請」といいます。

「下級行政機関」である市区町村は他の道路管理者が管理する道路(国道、都道府県道、市町村道)の申請の審査と個別審査の「協議」をすることは出来ません。

例えば、A市道とB市道だけを通行する場合、両方に申請しなければなりません。なぜなら、A市とB市は「下級行政機関」に該当し自身の管理する道路しか審査出来ない為です。

A市とB市両方に申請しなければならないとなると、当然A市用とB市用の申請書を作らなければならず、許可証もA市とB市の2部となり管理するにも手間がかかります。

このような場合は、市区町村より「上級行政機関」である都道府県庁に申請を行います。当然、都道府県庁に申請するにも条件があり、都道府県庁の管理する道路を通行することが必要です。

つまり、A市とB市の間にC県道を通行すれば、C県庁に申請することが出来るようになり、市区町村より「上級行政機関」であるC県庁がA市道とB市道についてもまとめて審査を行ってくれるということです。

申請前に申請先の窓口に「一括申請」が可能か確認してみると良いでしょう。

申請の受付窓口

  オンライン申請 一括申請
国道事務所
都道府県・指定市 ×
市区町村 × ×

※なお、政令指定都市も「上級行政機関」に申請したのと同じ扱いとなり、「一括申請」を行ってくれます。

※「個別審査」とは、通行しようとしている道路に対し申請車両が物理的に通れるかどうかを各道路管理者が精度の高い検討を申請ごとに行って許可の可否を決定する審査方法のことです。

※「協議」とは、2つ以上の道路管理者の管理する道路に跨る申請を受付けた道路管理者(国道事務所、都道府県庁、政令指定都市等)が、他の道路管理者の管理する道路に関して申請された車両が通行して良いかどうか、他の道路管理者と書類のやり取りを行うことをいいます。

なお、他の道路管理者が申請を受付けた道路管理者に回答した書類のことを「協議回答書」といいます。

⑤「新規格車」のような幅・高さ・長さ等が「一般的制限値」を超えておらず、総重量が20t~25t以内の車両は前述したように「オンライン申請」が原則出来ない為、「窓口申請」となります。

この時、最も注意しなければならないのが都道府県道や市区町村道にも「重さ指定道路」が存在するということです。

例えば、A市とB市の間にC県道を通行すれば、普通はC県庁に申請することが出来きますが、「新規格車」のような車両の場合、通行するC県道は「重さ指定道路以外の道路」である必要があります。

仮に通行するC県道が「重さ指定道路」だった場合、総重量25tまでは特殊車両通行許可は必要無いためC県庁に申請することができなくなり(審査対象外の車両となる為)、A市とB市に申請することになってしまいます。

「新規格車」のような車両を申請する際は、申請したい都道府県庁が管理する「重さ指定道路以外の道路」を通行しているか、よく確認しましょう。申請したい都道府県道が「重さ指定道路」だった場合は申請先が変わってしまうからです。

⑥申請手数料は証紙を購入し申請書に貼付けする役所もあれば、その場で現金払いの役所もあります。

⑦「オンライン申請」では原則24時間いつでも申請できましたが、「窓口申請」では、受付時間が決められている場合や、特車担当者が実地調査により不在の為、受付してもらえない場合等ありますので、事前に受付可能か確認する必要があります。

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